CABINET LIBRARY 2009 前期 楢橋朝子「フニクリフニクラ」 2009年5月28日[木] - 6月13日[土] 12:00〜19:00 (土曜18:00まで / 日曜休廊)
オープニングトークイベント「対話02」 終了しました。たくさんのご参加ありがとうございました。 5月28日[木] 19:10〜20:40(参加費1,000円/要予約)
Gallery Special Series:CABINET LIBRARY 2009 Asako Narahashi “ FUNICULI FUNICULA” medium:C-print sheet size:11×14inches
from Gallery 写真の多様な可能性の1つとして、作家の営みやオリジナル・プリントの価値を実感していただきたいとの思いから、2008年に「CABINET LIBRARY」を開始しました。小さめのプリントサイズに限った特別シリーズということもあり、作家の作品を購入する愉しみ、きっかけになったとの声をいただきました。そこで今年も新たにシリーズとなる作品を、展覧会『CABINET LIBRARY 2009』として会期を前期・後期に分けて約一ヶ月以上にわたって開催いたします。
前期となる、5月28日(木)から6月13日(土)にかけては、昨年第24回東川賞国内作家賞に選ばれ、国内のみならず海外からも高い評価を得て注目を集める写真家・楢橋朝子のプリントを個展という形でご紹介します。展示する作品『フニクリフニクラ』は、2003年に蒼穹舎より写真集としても刊行され、また2004年には本作に対し第16回写真の会賞が与えられました。1998年から2003年にかけて撮影されたカラープリントは、観光地・街中・人気のない場所・人が集まる場所など、日本国内の<どこか>をとらえた写真群ですが、長く見つづけると、それが<どこなのか>という問いや意味が遠ざかっていく非常に興味深いシリーズです。 「こんな写真を撮ろうというイメージはなかった。ただフィルムを詰め、外に向かって歩き出して行くことだけを決めた。なるべくいままで撮らなかった光景を、外側に広がりを、目線をやや上向きに。姿勢をよくしよう。(写真集『フニクリフニクラ』あとがきより)」
カメラを持ち、家の外へ出て、身近な町から一歩出て行くこと。作家の言葉にあるように、シンプルでフィジカルな行動の軌跡でもある写真が、濃厚さや重量感を持ち、また重層的で広い視野とともに独特な距離感で現前します。時には足もとをすくわれるような浮遊感、濃密な親近感さえも顔をのぞかせる。写真という一瞬をとらえるはずのメディアが、幾層にもなって繰り返し私たちの視覚をグリップする面白さがこの『フニクリフニクラ』であり、スナップショットの技法を独自のものにしてきた楢橋の要ともなるシリーズといえるでしょう。 関西でなかなか見る機会のない作品です。そのプリントをぜひご覧いただきたいと思います。
※初日5月28日(木)には、作家をお招きしてイベントを開催します。どうぞお見逃しなく。
楢橋朝子さんオフィシャルサイト http://www.03fotos.com/
「NU・E」シリーズ、03FOTOS(東京)ほか
1996-00