
Satomi Sakuma
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John Barr
"Red and Gold"
CABINET LIBRARYの第4回展では、東京を拠点に活動する佐久間里美、スコットランドのグラスゴーが拠点のジョン・バー、二人の作品を展覧いたします。
佐久間里美は、絵を描くこと・見ることから芸術に近づき、その力を貪欲に取り込んできた若手アーティストです。いま積極的に写真作品の発表を重ねています。かつて佐久間作品を「知恵の輪のように」と語ったことがありますが、謎解きをさせられているような純粋な面白さが何度も現前するからです。既成の枠組みを取り去る開放感と、再構築する強度を兼ね備えたイメージ群。シリーズ「 」を、新作も含め凝縮して展覧いたします。
ジョン・バーは、グラスゴーを拠点に活動する建築家です。イングランドのみならず、国内外、日本でも実績を重ね、1992年には英国人として初めて日本の一級建築士の資格を取り、多数のプロジェクトに関わります。多くの文化に伝わる古代から近現代の建物まで、歴史的・専門的な背景もとらえつつ、造形そのものから湧き起こるイメージへの探求に取り組んでいます。近年、独自の視座による写真作品の制作・発表を展開中です。
二人の制作へのアプローチはまったく異なります。しかし、私たちが潜在的に固定化している「ものの見方」を一旦解き放ち、新たなリアリティを掴もうとする試みと言えます。各々の作品と私たち観者の感性が、共に響きだすことを楽しみに開催いたします。ご来廊をお待ちしています。

CABINET LIBRARYとは、スモールサイズのプリントに注目したギャラリープロジェクトです。写真の多様な可能性の1つとして、オリジナルプリントの面白さや価値を実感していただきたいとの思いから2008年にスタート。作家の独自性や営みの形を手元に持つ悦びや奥深さに触れる機会、コレクションのひとつとして繋がってきました。写真作品を中心に、キャリアを重ねる作家から今後が楽しみな若手作家を常時取扱っています。今後「小さなサイズ」という特徴をそのままに、その他技法の作品取扱も開始していきます。





略歴
佐久間里美 Satomi Sakuma
1978年東京生まれ
2000年日本大学芸術学部美術学科中退
2005年コニカミノルタフォトプレミオ入賞
<個展>2005年「Pocket Within」コニカミノルタプラザギャラリー(東京) 2007年「uncountable」gallery176(大阪) 2008年「No
Nature」表参道画廊MUSEEF(東京) 2010年「○△□」Port Gallery T(大阪)<グループ展>2004年「Air
Pocket」exhibit LIVE(東京) 2007年「MESS」表参道画廊(東京) 2008年「DOOR2008」Port
Gallery T(大阪)2009年「depositors meeting 7」art&river bank(東京)2010年「DOOR
to DOOR」Port Gallery T(大阪)
ジョン・バー John Barr
スコットランドのグラスゴー近郊の炭鉱村に生まれる。グラスゴーで建築を学び、1976年Strathclyde
University卒業。その後12年、英国、中東、オランダで様々なプロジェクトに関わり、1988年に来日。当初日本のディべロッパーと共に仕事をし、神戸にジョン・バー建築事務所を開設。1992年に英国人として初めて日本の一級建築士の資格を取って以来、多数のプロジェクトに携わる。ジョンの建築家としての活動は、ロンドンと東京で発表・展示され、関西空港での仕事に対し1994年日本デザイン機構賞を受賞。2004年以降、持続可能性の課題に応じ、地元材料で作成でき・地震に強い・低コスト低エネルギーのプレハブ木造建築システムの開発に関わる。このシステムを使った建物は、既に日本で何軒か建てられ、古い家屋を補強して地震に耐えられるためにも、同システムは使われている。
ここ数年、視覚表現として写真とプリント制作の仕事にも取り組んでいる。日本と英国で発表され、2009年には、建築写真を対象にした「建築家の目」賞を受賞。プリント作品は、グラスゴーとロンドンでの展覧会で発表。
From the series,
佐久間里美 『 』
仙がい(1750-1837 江戸時代の禅僧 )の禅画に謎の絵とされている「 ○ △ □ 」がある。
この絵を巡って、宗教観とみる意見はもちろんのこと、ユニバース、コンビナート、中にはテクニック論など様々な解釈が試みられた。私がある研究家に頼んで調べて頂いたところ、田楽説が強いとのことである。
仙がいならやりかねない。
どれが正解かわからないし、わからないままでいいだろう。
イメージは受け手によって作られるはずだから。
まずは認識の外にでてみる。
計り知れなさに向かって歩みだすことが必要なのではないかと思う。
(佐久間里美)
ジョン・バー 『赤と金』
写真など建築のイメージは、建築に対する私たちの見方に影響を与えます。時には、建築設計の方向すら変える力をイメージは持っています。イメージの持つこうした力に、私は、建築家として、また写真家として、関心があります。多くの文化に伝わる古代の建物は、何の装飾もなく、風雨にさらされた石や木のままで、とても簡素です。私達は、こうした古代の建物を高く評価しています。こうした古代の建物に影響されて、「いい趣味」や「厳粛さ」に対する私達の感性は形成されてきたと言えます。しかし、古代の建物の多くは、建てられた当時は、鮮やかに彩色されていたのです。今回、展示されるプリントは、現代の建物を、いったん何も装飾のない状態に戻し(何も飾られていないことは、いい趣味、厳粛さの高みですから)、その後で、古代に使われていた色と素材を使って装飾したものです。
(ジョン・バー)
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