from Gallery
Port Gallery Tでは、夏至からの約1ヶ月、自然の事象に眼差しを向けた作品を軸に展覧会を開催いたします。
剥製、レプリカ、生きている動植物。天野憲一にはそれらを被写体にした「second nature」と題する一連の作品があります。対象への徹底的な眼差しとカメラの機械性によって独特の写真画像を得て、ものの見方に奇妙なリアリティで迫ります。「この剥製は実際の動物と全然違いますよ。」専門的に動物と関わる研究者から聞いた一言が、きっかけではないとしても繰り返すには、十分な問いだったのではないでしょうか。このたび新作「complete」を発表します。
川辺ナホはハンブルグを拠点に主にビデオ作品やインスタレーション作品を展開しています。そのビデオ作品は、どちらかと言えばささやかで、具体的な何かを声高に語るものでもありません。しかしループする映像を見ていくと、日常的に私たちが体験している事柄(例えそれがまったく違う形であたとしても)が、強烈に、時には非常にありありと引き出されます。抽象的なイメージが起こす波動に個人的でリアルな体験が結びつくことに、私は興味を持っています。しなやかな術を見るからかもしれません。秋に一時帰国し、Port
Gallery Tにて個展を開催いたします。
目にしながら実は何も見ていなかったことに気づく事があります。田中早緒理の作品「観察ノート」に出会った時にも、そのことに引きつけられました。写真に記録されているのは特別な場所ではありません。路上や道端の草花です。小さくてもそれぞれが名前を持つことを知る田中は、そこに咲く草花が等しく存在していることを見つめていきます。このたびニュープリントを展覧いたします。作品から放たれる光をぜひご覧ください。
野嶋革は、自然の風景にまなざしを向け描き続けるアーティストです。カメラの眼を強く意識させられるほど視覚が集中していく作品は、銅版画の技法で、眼に映るもの、みること、みつめることを探求して描かれたイメージです。美しく、またそれだけでは語り得ない光景。今の時代に、自然の風景に対峙し続ける意味と真摯に向き合いながら制作する野嶋。このたび水面に映る光景を描いた作品を展覧いたします。
展覧会名を『Come into sight』としました。見ることへの独自の引き出しを持ち合わせた4名それぞれの作品から、自由で深い対話が生まれることを楽しみにしています。
関連イベント
トークカフェ Vol. 9 <金曜の夜>
「Come into Sight」〜出展アーティスト&ディレクタートーク〜
開催日時:2010年7月2日(金)19:10〜20:30
開催場所:Port Gallery T
参加費:800円(要予約・1drink&スイーツ)
※週末夜開催のため、お酒もご用意します。
終了しました
出展作家

Kenichi Amano/ "complete"/ 2010/ Lambda print/ 80×100cm
天野憲一(Kenichi Amano)
1971年大阪府生まれ。1997年大阪芸術大学写真学科卒業。 1999年「second nature 〜第二の天性〜」で初個展以来、毎年個展やグループ展を多数開催。1999年〜2008年までThe
Third Gallery Ayaでのプロジェクト「Argus」に参加。 2002年「Art Scholarship
2001現代美術賞 天野太郎部門 佳作」、2004年「キヤノン写真新世紀奨励賞」、2009年「富士フォトサロン新人賞奨励賞」を受賞。コレクションに、清里フォトアートミュージアムがある。

Naho Kawabe/ "fall, float evenly"/ 2010 /Videoinstallation
16:3 HD / Loop, 7min. 30sec.
川辺ナホ(Naho Kawabe)
1976年福岡県生まれ。1995〜1999年武蔵野美術大学映像学科卒業。2001年DAAD留学奨学金(ドイツ学術交流会)を得てドイツへ渡る。2001〜2006年
University of fine Arts of Hamburgへ留学。Diplomを取得。2005年「Karl-H.-Ditze賞」、University
of fine Arts of Hamburg奨学金受賞、2008年ハンブルグ市美術奨学金を取得。またアトリエ奨学金により2006年ドイツ・メクレンブルグ州プリュショウ城、2008年ドイツ・ザルツヴェーデルでの活動がある。現在、ハンブルクにて活動展開中。7/25までハンブルグ・クンストハウスでのグループ展に出展。

Saori Tanaka/ "観察ノート"/ 2001-2010 / Gelatin silvet
print / 27.9×35.6cm
田中早緒理(Saori Tanaka)
1969年大阪府生まれ。1992年神戸大学理学部卒業。2001年個展「観察ノート」The Third Gallery
Aya(大阪)を開催。その後NPO法人彩都メディア図書館、美術ワークショップの講師を勤める。

Arata Nojima/ "Scene"/2010/ Etching/ 50×50cm
野嶋革(Arata Nozima)
1982年滋賀県生まれ。2004〜2005年 Accademia Italiana, Firenze留学。2006年京都市立芸術大学美術学部版画専攻卒業。2006年
Royal College of Art, London 交換留学。2008年京都市立芸術大学大学院美術研究科版画専攻修了。2008年〜現在
京都精華大学ビジュアルデザイン科嘱託助手。<個展>2007年「野嶋革 個展」番画廊(大阪)2008年「TOPOS-ひだまり-」石田大成社ホール(京都)2010年「メメント・モリ
−写実からリアルへ-」コバヤシ画廊(東京)<グループ展>2006年 「The New Faces from Printing」石田大成社ホール(京都)、「京展」京都市立美術館(京都)(※
07,08年も出品)、「Diversity」RCA main gallery(London) 2007年「Porto
di stampa」アートゾーン神楽岡(京都)、「Individual Sight−AfterMath No.6」The
Art complex Center of Tokyo(東京)2008年釜山ビエンナーレ「Art is Now」釜山文化会館(プサン)、「International
Painting Exhibition」YAMAKI ART GALLERY (プサン) 2009年「京都現世美術館2009〜お寺で芸術を愉しむ〜」建仁寺
禅居庵(京都)、「Summer Pleasures in NewYork」A-forest gallery(ニューヨーク)<受賞歴>2007「大学版画展」
町田市立美術館(東京)買上賞 2008「京都市立芸術大学制作展」大学院市長賞、「京展」 版画部門京展賞、「山本鼎版画大賞展」」優秀賞 2009「Summer
Pleasures in NewYork」IAAC Award 2010「第78回版画展」 版画協会賞
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