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吉田義和のシリーズ『花影(はなかげ)』は、水面に映る春の桜のうつろいを記録した写真です。この平明な言葉を入口に、会場に連なる写真へ、ぜひまなざしを重ねていただきたいと思います。定点観測という手法は、これまでに多くの写真家が取り組みその世界をみせてきました。吉田の『花影』も、まさに定点での撮影です。しかしその定点は定点であるからこそ、むしろ定まった地点ではなく、ゆらぎ、うつろい、目に見えないところでうごめくものであることを圧倒的に知らしめていくのではないでしょうか。さらに季節の変化が重層的に取り込まれていくイメージに、私たちの視線は幾重にも遠近をただよいます。写真、そして「見る」という知覚を探究した初個展を、ぜひご高覧下さい。お待ちしています。